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上級者向け加工技術

【加工法】三枚組手を紹介【超図解】

木材と木材を接合金具を使わずに組み合わせる伝統的な技法「三枚組手」を、墨付けから加工・完成まで図解を交えて詳しく解説します。

【加工法】三枚組手を紹介【超図解】
組手木工加工ノミ接合伝統技法

三枚組手とは

木材と木材を組み合わせる際にねじや釘などの接合金具を使わずに、木材を加工して組み合わせることで固定する技術です。 ネジや釘など接合金具で加工したものは、時間と共に錆びたり緩んだりと長く持たせることは出来ません。 しかし、組手なら適切なはめあいで固定すれば強固なものになります。 今回の三枚組手は、組み合わせるお互いの板材の両方に1か所または2か所のかぎ込みを作り接着剤を付けて組み合わせる組手です。 他にも五枚組手や七枚組手などがあり組み合わせるかぎ込みの数が多いほど強度の高いものに仕上がります。

準備するもの

  • さしがね

  • ノミ

  • 木材

  • 鉛筆

  • 木工バイス(無くても可)

  • 胴付きノコギリ(両刃ノコでも可)

  • 接着剤

墨付け

男木(おぎ)・女木(めぎ)とは木材の上下の凹凸部を組み合わせる凸部の木材を男木、凹部の木材を女木と呼びます。 男木・女木、それぞれに印をつけていきます。

自分でどちらが男木か女木か分かるくらいの目印が付けられればOKです。 印をつける時は、鉛筆をお持ちの方は鉛筆が好ましいです。

相手方の厚みを写し取ります。基本は現物合わせで墨付けを行います。 木材の上に置くのではなく写し取る側の木に寄り添うように添えて写し取ります。

相手方の厚みを写し取る

女木に写し取る際は、中央付近に一か所印をつけます。

女木に印をつける

男木に印をつける際は、両端に二か所印をつけます。

男木に印をつける

さしがねを使って、それぞれの板に板幅のだいたい3分の1ほどの線を引きます。 このとき、表と裏の両面に線を引いておくことがポイントです。

さしがねを使って男木・女木の板幅を三分割したところに印をつけます。 印をつけた後、男木・女木を突き合わせて両方の板を繋ぐ凹凸部分の線を引いていきます。

凹凸部分の線を引く

ここで、上の図のようにさしがねを斜めに当てているのには理由があります。板幅をそのまま3で割ると割り切れない半端な数字(例えば板幅89mmなら約29.7mm)になり、墨付けが面倒です。そこで、3で割り切れるキリの良い目盛りを使います。例えば「5cm」と「20cm」の目盛りが板の端にちょうど乗るように、さしがねを斜めに傾けて当てます。すると15cm(5→20cm)が板幅に対応するので、あとは三等分した10cm・15cmの位置に印をつけるだけ。計算せずに板幅を正確に三等分できるというわけです。

ちなみに同じ要領で、偶数のキリの良い目盛り(例えば5cmと15cm)を板の端に乗せれば、中点の10cmに印をつけるだけで板の中心(二等分)も簡単に出せます。覚えておくと何かと便利なテクニックです。

線を引くと下記の画像のようになります。 なんとなくこんな感じになるというのが見えてきました。

線を引いた状態

さしがねを使って木口面に正確に線を引きます。 作業台の上にさしがねを置くと安定すると思います。

木口面に線を引く

(注)線は、シミュレーションの説明のために大きく書いています。

男木の木端面の左右に線を引きます。

男木の木端面に線を引く

カットする部分に斜線を引きます。 必要な部分と不必要な部分をはっきりさせておきます。

カットする部分に斜線を引く

(注)画像では斜線箇所を赤色で表示しています。

これで墨付けは完了です。 加工に移ります。

加工~完成

印に合わせ、のこぎりを使って切り込みを入れていきます。 切りこみを入れる時は、木工バイスで木材を縦に固定して切るのがベストですが木工バイスをお持ちでない方は、クランプで机などに固定して切るといいと思います。

おすすめのノコギリは、胴付きノコです。 精密さが問われる組手加工などに使われる工具で綺麗に加工することができます。 お持ちでない方は、両刃ノコでも可能です。

加工の順番は、男木から女木の順で加工していきます。 切り込み加工の際のポイントは、表と裏の両面を確認しながら作業を進めます。 表だけを見ていると裏が切りすぎていたりする事もあります。 切りすぎに注意して作業してください。

まずは男木です。 男木は、のこぎりだけで加工できるのでのこぎりだけで切り落とします。

男木をのこぎりで切り落とす

男木は、これで完成です。

男木の完成

次に女木です。 女木は、まずどちら側でもいいので片方に切り込みを入れます。 切り込みができたら完成した男木の凸部分を女木の切りこみの外側に合わせて大きさを確認しましょう。 失敗が気になる人は改めて線を引いてもOKです。 再度、引きなおした線に合わせてもう片方も加工します。

女木に切り込みを入れる

ポイント ノコギリの厚みで切りこみ位置が変わるため、二つ目の切りこみを入れる時はのこぎりの幅を意識して切っていきます。

もし、きつくて入らなくなった場合は、男木をノミややすりなどで削るか女木の内側を同じように削れば調整できます。 頑張れば入りそうな場合は、木殺しと言って男木の凸を金槌で叩いてはめます。 逆にゆるくなってしまうと、修正できませんので集中して作業しましょう。

女木の場合は、のこぎりだけでは切れないのでノミを使って加工しましょう。 斜線を入れた部分にノミを打ち込んでいき切り取ります。 ノミを打ち込むときに、手を一緒にたたかない様に気を付けて下さい。 ノミを使う時は、傷がついても良い場所で行うようにします。 廃材などを敷くなどで対処できます。 ノミの刃は、刃裏を外に向けて使います。

ノミの刃裏を外に向ける

刃表を内に向けてしまうと綺麗な切断面になりません。 完成したときにはゆるゆるで使い物にならないなんてことになります。 刃の向きに注意して作業してください。

刃表を内に向けるとNG

刃を入れる時は、線に合わせてまっすぐ垂直に入れます。 木材の半分ほど、刃を入れたら裏側からも同じようにノミを入れて切り取ります。

ノミを垂直に入れる

これで女木も加工終了です。

女木の加工終了

男木と女木の凹凸部分に接着剤を付け、組んでいき、三枚組手の完成です。

三枚組手の完成

組み手をシミュレーションするなら!おすすめのアプリ

組み手の凹凸は、加工前に頭の中だけで考えるとイメージしづらいもの。そんな時におすすめしたいシミュレーションにうってつけのアプリ『caDIY3D(キャディースリーディー)』はご存じでしょうか?

caDIY3Dロゴ

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caDIY3Dの製品画面

まとめ

今回は、三枚組手をcaDIY3Dを使って図解してみました。 他にも図解して欲しい等のご意見もお待ちしております。

今回のポイントは、切りこみを入れる時はノコギリの厚みを考え表と裏を確認しながら切ることとノミの刃の向きに気を付けることです。 もし、切りこみを入れる時に失敗してしまってもどうすれば修正できるかを冷静に判断することができればいいですね。